2019.06.04
2019年アメリカにおける麻疹の流行について
2019年6月現在、日本では1/1~5/26までで麻疹患者数が566人と報告されています。今年は日本だけでなく、世界中で麻疹患者数が増加していますが、アメリカでも大流行となっています。アメリカのCDCの報告では、2019/1/1~5/31までの期間で981人の患者数が発生しています。1992年以来最も多い患者数とのことです。これはあくまで病院で診断された症例数ですので、修飾麻疹など症状が軽度な場合は診断がついていないこともあると思われ、また今年は半年も経っていないので、今後も症例数は増加するでしょう。
従来途上国で流行していた麻疹ですが、近年ではヨーロッパをはじめ先進国でも大流行をきたしており、もはや世界のどこにいても麻疹に感染するリスクがある時代です。麻疹・風疹・おたふくかぜ・水痘の4つはヒトーヒト感染をきたす感染力の強い感染症であるため、先進国に行く場合でも、どの年齢の方も必ず抗体検査を行う、あるいはワクチン接種を行うなど、対策を万全にしてから渡航してください。
当院では、積極的に抗体検査を行っております。現在国の助成、名古屋市の助成により対象者(詳細は厚生労働省のHPと名古屋市のHPをご参照お願い申し上げます)には風疹抗体検査が無料で施行できます。この際、麻疹抗体検査も同時に行うとより安全ですので、是非この機会に抗体検査を行ってください。